あき鍼灸院 ブログ

打撲、捻挫、筋肉痛の治療について

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京都市中京区二条 あき鍼灸院のブログをご覧頂きありがとうございますhappy01



西洋学的にみた打撲、捻挫、筋肉痛は

一般的に冷やすことで治療をしていくと考えるものです。

この考え方は、まずは炎症反応を抑えてなければならないとした考えから来ています

炎症反応は一種の生体防御反応とされていて、侵入した異物を破壊あるいは不活性化したり、組織の修復のために足場を整える働きがあります

組織の損傷とそれに続く炎症反応は、ブラジキニン、セロトニン、ヒスタミン、炎症性サイトカインなど種々の痛み物質を発生させます

なので、炎症を冷やすことで、痛み発生物質を出さないようにするのです



湿布などは、鎮痛薬が成分に含まれていてそれで、痛みを押さえ込んでしまうのです。

炎症による腫脹などによる機能障害を起こさないようにする目的もあります。


ですが あれ?

炎症反応は組織の修復のための足場を整える役割のはず これを押さえ込んでしまうのまずいのでは?



組織のダメージがあると細胞のいくつかは死んでしまいます

炎症が始まると多数の好中球やマクロファージなど白血球が炎症部位に移動して微生物やこの死細胞の除去にあたります。

そして血小板なのどの作用により損傷したところを修復していくのです。

生理学的に炎症は必要なモノだということです

ずっと冷やし放しだと血流が悪くなり、免疫反応や組織を修復していく過程でもよくないのです



 
 

鍼灸医学では?


打撲、捻挫、骨折は瘀血(おけつ)と捉え

筋肉痛は血虚や血実ととらえます

ですので、これらの治療においては

①打撲、捻挫は瘀血で出来ているために、知熱灸で温めて熱を発散させてるのが良いです。

②その次に、患部周囲への鍼(瀉法)を行います

③刺絡と呼ばれる方法(患部の瘀血をだして新しい血にする)もよく効きます

④すでに熱を持っていない捻挫や打撲の痛みに対しては、置鍼と呼ばれる方法で血流をよくし筋を緩める方法だけでも効きます

⑤筋肉痛は温灸や置鍼がよく効きます。

⑥骨折後の治療は置鍼や灸頭鍼(刺した鍼のてっぺんにお灸をのせる。ジワ~としみこむような温かさがあります。)がよく効きます。


こうした鍼灸治療を行うと単に冷やすよりも治癒が早く、うずく痛みが残るなどの後遺症もなくなくなります。



 
 

スポーツシーンでの可能性


身体を動かすと筋肉痛はもちろん打撲、捻挫、骨折などのけがは付き物です

テーピングやアイシングなどが主流ですが、その時だけでなくどれだけ早く100%の状態に戻せるかも大切です

鍼灸治療にはそうした可能性が詰まっています

ロードレースなど自転車競技でも落車による怪我は常にあります。

単に冷やして、痛み止めと保存療法で様子を見るよりも 鍼灸治療によるより積極的な治療を行っていくことではやく現場に復帰することが出来ますし

練習やレースで疲労した筋肉をより早期に治癒し復活させることができるので、コンディションを整える目的にもレースの現場でも大きく活躍できるものだと考えているのです。

「打撲、捻挫、筋肉痛、骨折の治療」の記事

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2014/06/26

打撲、捻挫、筋肉痛の治療について